会議で使うプレゼン資料。アジェンダや議事録と比べ情報量の多いプレゼン資料は、わかりやすくまとめるのが結構難しいものです。いったいどのように作ればいいのか、右も左もわからない…。新人時代には、資料作成で悩むことも多いはずです。しかし、それほど大げさに考えることはありません。いくつかのポイントをおさえるだけで、簡単に「伝わる」資料を作ることができます。これから、具体的なノウハウをご紹介しましょう。
基本項目を入れた「プレゼン資料用フォーマット」を作っておこう
まず、プレゼン資料には必要不可欠の基本要素がいくつかあります。以下の3点は、必ず表紙や資料の最初に記載するようにしましょう。
- 1.プレゼンのタイトル
- 何についての資料なのかが明確にわかる、簡潔なものにします。長いタイトルだと、会議の目的が伝わりにくくなります。
- 2.会議名
- 課内会議用や部内会議用、あるいは各部署の横断的な会議用など、何の会議のために作られたのかが確実に伝わるよう、必ず記載しましょう。また会議名を記載しておくと、資料自体の管理、検索にも便利ですよ。
- 3.日時
- 社内プレゼンは課から部、さらに経営陣へと段階が上がるたびに修正が加えられていきます。常に最新版であることがわかるように、日付は必ず入れておきましょう。
- 上記に加えて、企画の概略や行程表、コストの概算表など、資料でよく使われそうな項目は決まったフォーマットを作っておくといいでしょう。作成作業が手早くでき、記載漏れ防止にもつながります。
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プレゼン資料の文章は簡潔に、わかりやすく
プレゼン資料は、プレゼンターの説明を聞きながら「見る」ためのものです。つまり「パッと見て理解できる」ことが求められますから、長々とした文章を入れてはいけません。提案の理由やメリットをできるだけ短くする、課題や問題点などは箇条書きを使うなど、できるだけ簡潔にまとめましょう。
「シンプルでわかりやすく」となると難しく感じますが、全体的な構成のコツとしては、「現状→提案」の順にザックリわけて記載するのがおすすめです。
【現状】プレゼンのテーマでもある課題、そして課題が生じている原因について記載
【提案】原因についての解決策と、提案を実施した際の予測効果を記載
上記を軸として、それぞれポイントをまとめた補足を入れるといいでしょう。
プレゼンに慣れていないと「自分が話すだけで伝わるだろうか」と不安になり、ついつい長文を入れたくなってしまうものです。しかし、資料に長文が入っていると、参加者がそれを読むことに集中してしまいます。これではあなたの話を聞いてもらうことができませんし、何より時間の無駄です。
プレゼン資料は、報告書ではなくあくまで「発表資料」です。文字だけで足りない部分は、話しながら言葉で補えばいいのです。どうしても詳しい情報や多くのデータが必要な場合には、参考資料として別紙にまとめておきましょう。プレゼンの際には概略の説明だけにとどめ、「詳細なデータは別紙にまとめましたので、のちほどご確認ください」と言い添えておけばOKです。
色や写真、イラストなどビジュアル要素を使い「見やすい資料」を目指そう
前項の「見てすぐにわかる」ということに関連して、視覚に訴えるビジュアル要素をふんだんに盛り込むことも大切です。
課題や問題は青、提案のポイントは赤など、訴求したい内容や強さに合わせて色を変えておけば、見る側にも理解しやすい資料になります。
文字にするとわかりにくい数値データは、簡単なグラフにすれば簡潔ですし、状況や環境を説明したいときは、写真やイラストを用いればより伝わりやすいものになります。たとえば「ターゲット層は、長い休暇を家族といっしょに山や避暑地で過ごすことが多い」などと文章にするよりも、高原でキャンプを楽しむ家族の写真を見せた方が、直感的に伝わるでしょう。
- 説明が長くなりそうな部分は、積極的に画像を使ってみよう
- 資料を作る過程で、テキストで表現するか画像で伝えるべきか迷ったら、まずは言葉で書いてみましょう。それを見て「わかりにくい」「文章が長くなる」と感じたら、イメージに合った画像に切り替える、というのも1つの方法です。
また「自分では理解できるけど、人が見るとわかりにくい」といったパターンもあるため、慣れないうちは上司や同僚にも「伝わるビジュアルか」の確認を入れるといいでしょう。
プレゼン資料に凝ったビジュアル要素は必要ない
プレゼン資料はほとんどの場合、プレゼン用のアプリケーションで作られます。一般的なところではMicrosoftのPowerPoint、あるいはAppleのKeynoteですが、それ以外にも人気を集めているものがあります。
これらのプレゼン用アプリケーションは、図形や画像やもちろん、アニメーションや音楽を扱えるものもあり、凝った見た目の資料を作ることができます。
しかし、イラストや色付けなど、ビジュアル要素の重要性については先述のとおりですが、プレゼン資料は「作品」ではありません。体裁を整えて見やすくすることは必須ですが、必要以上に飾ったり、作り込んだりする必要はないのです。そんなところに時間を使いすぎ、肝心のプレゼン内容がしどろもどろにならないように注意してください。
相手を引き込むプレゼンのポイント
会議や研修、プレゼンなど、いずれも参加者の興味が薄いとその効果は得られませんよね。とくにプレゼンの場合、いかにして参加者を内容に集中させるかが鍵となります。ここでは、具体的に相手を引き込むプレゼン術を5つ、見ていきましょう。
- 1.要所要所に概要を挟みこむ
- レジュメに沿って行われるプレゼンですが、時おり「今何についての説明を聞いているんだっけ?」と、わからなくなってしまうことがあります。そのため、途中で数回程度プレゼンの概要を示すのがおすすめです。
全体像に対して「現在はこの位置にいるんだな」ということがわかれば、聞く方も集中力を削がれることはないでしょう。
- 2.見やすい文字フォント、書式を設定する
- フォントによっては、プレゼン資料が見づらいものになってしまいます。一般的な文書でよく見る明朝体やゴシック体だと、どうしても堅苦しい印象に。そこでおすすめなのは、メイリオ(Windows)やヒラギノ角ゴPro(Mac)といった書体です。やわらかい印象で読みやすいため、ずっと見ていても疲れにくいでしょう。
- また書式設定も重要です。たとえば文字サイズが小さいと、読みづらいうえにスペースを埋めようとして、どうしても長文になりがちです。
文章の無駄を省いて見やすくするためには、最低でも18フォント以上をおすすめします。資料を映すスクリーンや会議室の広さとも照らし合わせ、フォントサイズ調節をおこなうといいでしょう。 - また書式設定も重要です。たとえば文字サイズが小さいと、読みづらいうえにスペースを埋めようとして、どうしても長文になりがちです。
- 3.色は使いすぎない
- 見やすくするために色付けしたのに、できあがった資料を確認するとなぜか見づらい…。このように感じたら、それは色を使いすぎているのかもしれません。
色を多用すると目移りするので、ポイントがどこなのかわからなくなってしまいます。そのため、色は3色以内におさえるように心がけましょう。 - 自分で最適な色が決められないときは、無料ツールを使うという手もあります。選択した色に対して相性がいい色を自動的にチョイスしてくれるので、センスに自信がない人でも、見やすいプレゼン資料を作ることができます。
- 4.適度にアイコン、マークを取り入れる
- 文字ばかりの羅列では、見るのも大変です。視覚的に見やすくするには、ところどころアイコンを使うのがおすすめ。たとえば、ポイントとなる箇所に電球マークのアイコン、メモ欄にはノートのアイコンといった感じです。 こちらも無料でDLできるツールがたくさんありますが、色と同様、多用すると見づらくなるので注意してください。
- 5.グラフは用途に応じたものを
- 数値を見やすくするためにグラフは有効ですが、目的に合ったグラフでないと逆に見づらくなってしまいます。
数値の比較なら棒グラフ、変化を見たい場合は折れ線グラフ、割合であれば円グラフといったように、用途に応じたグラフを使うようにしましょう。
まとめ
プレゼン資料作りには多くのテクニックがありますが、それらを今すぐ覚える必要はありません。同僚や先輩、プレゼンの参加者から、どこがわかりやすかったか、逆にどこが今ひとつだったかなど、率直な意見をもらえれば、次の資料作りにも活かせます。
慌てることはないので、少しずつ慣れて、資料作りの腕を上げていきましょう。
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