毎日交わす会話の中で、自分の言いたいことが相手にきちんと伝わっているのか不安に感じたことはありませんか?特にビジネスの世界においては、話し方次第で成果が大きく左右されてしまうことも……。
同じ内容なのに、話し手によって受ける印象がまったく違うことがありますが、それは「話し方」が鍵となっているのです。
近年は人とコミュニケーションをとるのが苦手という方が多いようですが、話し方を見直すことですんなり解決できる場合もあります。そこで今回は、話し方の重要性と、おすすめのノウハウ本4冊を紹介します。
上手な話し方とは?
そもそも上手な話し方とは、どういうことなのでしょうか。言葉に詰まらず流ちょうに話せる、自分の思い通りに話すことができる……。もちろんこれらも上手な話し方ではありますが、人と話をする上で一番大切なことは、「話が相手に伝わっているか」ということです。自分が聞く側に回るとわかりやすいのですが、同じ内容でも話し方によって理解度に差が出る場合があります。
たとえば仕事内容について説明を受けたとき、すごくわかりやすいと感じることもあれば、いまひとつわからないと感じることがあります。もちろん個人差もありますが、話し手の「伝える技術」はかなり大きな要素といえるでしょう。
上手な話し方の特徴を簡単にまとめると、次の通りです。
・伝える目的が明確になっている
・要点がまとまっていてわかりやすい
・聞き手の集中力を切らさない
相手に何かを伝えるためには、まず話の目的を明確にしましょう。何について話しているのかわからないまま聞いていると、内容を理解するのが難しくなってしまいます。そしてダラダラとしゃべらず、要点をまとめて相手の集中力を切らさないようにすることも大切です。
これらを意識するだけで話は劇的に伝わりやすくなりますが、実践しようと思うと意外と難しいかもしれません。では、具体的にどうすれば話し上手になれるのか、そのノウハウについて順にみていきましょう。
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話し上手のポイント
「きちんと説明したのに、相手がほとんど理解していない!」と感じることが多い人は、自身の話し方に問題があるのかもしれません。そこで、話し上手になるためにはどうすればよいのか、ここではちょっとした5つのコツを紹介します。
- 結論を先に述べる
- 会話の内容にもよりますが、話をするときは、まず結論を述べるのがよいでしょう。よく過程を説明してから結論を述べる人がいますが、これだと何を伝えたいのかが最後まで明確にならず、聞き手の興味が薄れてしまいます。先に結論を伝えておくことで、「なぜそうなるのか知りたい!」という聞き手の意識が働き、その後の説明も頭に入りやすくなるでしょう。
- 相手の立場になって話す
- 話がわかりづらい人に共通するのが、「自己中心的な話し方」です。自分が知っていることは相手も当然知っているという前提で話をすると、わかりづらい内容になってしまいます。また、このタイプの人は話の主語が抜けていたり、語尾が尻切れトンボに終わってしまったりする傾向もあるようです。これは相手の立場に立った話し方ができていない証拠で、きちんと伝えなくてもニュアンスで伝わるだろうという思い込みからきています。
- 一度、自身の話し方を振り返ってみてください。無意識に自己中心的な話し方をしてしまっているかも知れません。話すときにほんの少し相手の立場になってみる。この習慣をつければ、おのずと話し方を変えられるでしょう。
- 全体像を先に話す
- たとえば会社内のある部署の仕事内容を説明するとしましょう。その場合、
- 1.この部署の役割を説明
2.役割を果たすためにすべきことを説明
3.実際の作業を説明 - このように何かを説明するときには、まず全体像から説明しておくことがおすすめです。「○○してから××をして、最終的にこうなる」といきなり詳細を説明するよりも、先に全体像を把握させた上で説明するほうが、聞き手の理解度がぐんと高まります。
- 相手の反応をみる
- 会話には必ず相手がいるため、一方通行にならない注意が必要です。一生懸命伝えようとするあまり、自分のペースで話が先走りしてしまった経験はないでしょうか?言いたいことをすべて言いきったとしても、果たして相手が完全に理解できたかどうかはわかりません。
- 特にビジネスシーンでは、相手の反応を確認しながら話を進めることが必要不可欠です。話の途中で相手が理解できていないと感じたら、「これまでの説明で何か疑問点はありませんか?」と確認を入れてみましょう。質問が上がった場合は、難しい言葉や専門用語を避けるか少しかみ砕くなど、表現を変えて話すのがよいでしょう。
- このように何かを伝えたいときは、相手の反応をみながら、相手の理解のペースに合わせて話すことが大切です。
- 話にメリハリをつける
- 相手の興味を惹き付けるには、メリハリのある話し方をしなければなりません。抑揚のない単調な話し方や変化に乏しい表情などは、話を印象が薄くて飽きやすいものにしてしまいます。話す内容に合わせて声のトーンを変えたり、ちょっとしたリアクションを入れたりするなど、話に緩急をつけると聞き手を飽きさせずに済むでしょう。
- また、話にメリハリをつけるには「声」そのものも大切な要素です。もともと声が小さかったり、滑舌が悪かったりする人はいますが、シチュエーションに合った声の大きさや出し方を心掛けることで、話はずっと聞きやすくなります。
上手な話し方ができるようになるトレーニング方法
話し方を変えることで、いかに人を惹きつけられるようになるのでしょうか。それには、やはり「口調」が大きく関係しています。もちろん、「伝えたい目的の明確化・要点をまとめる」といった構成部分も、大切なことに変わりはありません。しかし、まったく同じ内容でも、話す人が違うだけでガラリと印象が変わることがあります。これは、やはり話し方に違いがあるからではないでしょうか。
では最後に、どうすれば理想の口調になれるのか、自宅で簡単にできるトレーニング法をいくつか紹介します。
- 本を朗読する
- 特に伝えたい部分を強調し、抑揚をつけて話にメリハリを与えるには、朗読トレーニングがとても効果的です。朗読はただ単に声に出して読む音読とは違い、感情をこめて読み上げるというものです。どうすれば相手を感動させられるか、そのことを考えながら練習することで、自然と表現力が身につくでしょう。
- 声を出しやすくする
- 小さな声よりも大きな声、か細い声よりも太い声のほうが、相手も聞き取りやすいものですよね。しっかり声を出せている人は、実は少ないのかもしれません。フリーアナウンサーで現在はボイス・スピーチディレクターとして活躍中の魚住りえさんによると、「よい声=エネルギッシュな声」なのだそうです。
- よい声を出すためにおすすめのトレーニングは、腹式呼吸とのこと。喉だけで話そうとすると、どうしても喉に負荷がかかってしまいます。しっかりとお腹の底から声を出すと、エネルギーに溢れた聞き取りやすい声になれます。
- お手本を観察してマネする
- 身近な人でも、テレビにでているタレントさんでもいいです。「この人の話し方わかりやすいな」と思った人がいれば、まずじっくり観察してマネをしてみてください。話すスピードや声の出し方などをマネしているうちに、自分なりに話すコツがつかめてくるでしょう。
まとめ
ただ単に話すだけではなく、自分の意図をわかってもらうのは結構難しいものです。相手のペースに合わせつつ、タイミングよく自分の伝えたいことを話すことができれば、良好なコミュニケーションが可能となります。そうなれば、人間関係だけでなくビジネスチャンスもぐっと広がることでしょう。
- 会議HACK!編集部
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