イベント専門のコンサルティング会社ホットスケープの代表 前野さんに聞く「【初心者必読】成功するイベント・セミナーの作り方」
第11回目テーマは「リスク管理や安全管理」です。
落し物や忘れ物の取り扱い、病人が発生した場合や災害が起こった場合の対応など、きちんと考えていますか?そんな大げさな…と思う方もいるかもしれませんが、たくさんの人を一ヶ所に集め何かを執りおこなうからにはそういったリスクや安全を管理する責任があります。楽しいイベントや有意義なイベントを作り上げるために欠かせない「安全」をどう確保するか、イベントをスタートさせる前に改めて考えてみましょう。
イベント保険の検討
- ――イベントの主催者が入れる保険というものがあるんですね。どのようなものを選べばいいのでしょうか?
- イベント保険はとても複雑です。また、ひとつ入ればすべてをカバーできるというものはなかなかないので、どの分野にどの程度保障をかけたいのかをまずはじっくり検討し、その後イベント保険に詳しい代理店に相談しましょう。
- イベント会場で起こったけが、イベント会場の物品の損傷、イベントの延期や中止時の費用など、起こりうる問題に対してひとつずつ対策となる保険を探し組み合わせるイメージです。最近はMICE保険*というパッケージ保険も出てきていますので、うまく活用してみてください。
*”国際会議、学会、展示会、イベントをはじめとしたMICEの開催時には、看板やのぼりが倒れる等の「施設リスク」、借りた施設の破損に対する「借用建物リスク」、参加者の熱中症やケガなどの「傷害リスク」、提供した飲食物による「食中毒リスク」、お預かりした荷物に対する「受託物リスク」等があります。MICE保険は、これらMICE特有のリスクに対する補償をパッケージ化した保険です。”
(https://www.jihoken.co.jp/social/mice/index.html)
- ポイント
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- 全体をカバーできるよう組み合わせてかけるというのがイベント保険の基本。
- ただしとても複雑になるので、知識や実績を持った専門家や代理店に相談するのがいい。
落し物の扱い方から、救急車の呼び方、さらにはイベント中止時の保険の検討まで、予想以上に様々なトラブルやリスクがイベントにはつきもの。それらを事前に把握し対処の方法を備えておくことで、被害を最小限に抑えることができるのです。少々心配性すぎるくらいにたくさんの状況をシミュレーションし、トラブルが発生しても冷静にスムーズに動けるよう準備を進めていってください。
さて、次回はいよいよこの連載の最終回です。
これまでの掲載内容を1つの記事で確認できるようまとめて紹介します。イベント企画に取りかかる前やイベント運営開始の直前などにおさらいとして読んでいただければと思います。
どうぞお楽しみに!