会議を進める中で、思うように議論が発展していかなかったり、議題とは関係のない方向に話が進んでいったりしてしまうことがありませんか?そこで、「ロジックツリー」を活用し、このような事態を防ぐ方法について考えてみましょう。
ロジックツリーとは
「ロジック」は論理、「ツリー」は系統図など樹木のように広がりを見せる図を表す言葉です。つまり、ロジックツリーは、論理を構成する樹形図のことで、問題の解決を目指したり、物事を分析したりするときに役立つ図を意味しています。
ロジックツリーにはその目的別に、「原因追究ツリー(Why)」「問題解決ツリー(How)」「要素分解ツリー(What)」の3種類があります。
原因追究ツリーは、何らかのトラブルや結果の原因を知るためのもの。問題解決ツリーは、そのトラブルを解決するための方法を探るもの。要素分解ツリーは、それがいったいどのような事象なのかを分析して知るためのものです。
ロジックツリーを作るときは、いったいどの種類のツリーを作成するのかを明確にしておく必要があります。目的に応じたツリーを作成することで、議論が脇道にそれないようにすることができるのです。
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ロジックツリーの作り方
ロジックツリーは、左から右へと展開していくツリー状の図として作ります。一番左には、該当のロジックツリーによって解決したい事柄について書き記します。
原因追究ツリーの場合は、原因を追究したいトラブルの内容や結果の内容(例:10%の業績低下)を、問題解決ツリーの場合は、解決したい具体的な問題(例:新入社員の3年以内離職率が高い)を書きます。
要素分解ツリーの場合は、分析したい事柄が一番左にきます。例えば、新しい20代向け化粧品を開発する場合、まずは化粧品の種類を網羅するために、一番左に化粧品を置いたロジックツリーを作成します。
左に置く事柄が決まったら、その次に、中項目を右側にひとつずつ作っていきます。原因追究ツリーなら問題の原因となる事柄、問題解決ツリーであればその問題の解決方法、要素分解ツリーの場合は分解された要素が中項目となります。
さらに、中項目に対する小項目を作り、それぞれの問題の原因や解決方法、分解された要素などをツリー状に記していき、どんどん枝を広げていきます。そうすることで、最初のスタート項目を論理的に分解していき、問題を掘り下げていきます。
例えば、要素分解ツリーの例である「化粧品」の場合、中項目には「基礎化粧品」「メイクアップ用化粧品」「化粧道具」などが設定され、その下には、「化粧水」や「乳液」、さらに、「導入化粧水」「ふき取り化粧水」などが続きます。
なお、ロジックツリーは、目的に合わせて作成されるものですが、場合によっては組み合わせて利用することもあります。例えば、まず原因追究ツリーで原因を追究し、その後、問題解決ツリーで原因の解決方法をひとつずつ検討していくといった方法です。
イメージがつきにくい場合は、ロジックツリーの作成ツールを使ってみるのもおすすめです。
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ロジックツリーのメリット
ロジックツリーには、解決したい問題や分析したい事柄について、幅広く検討ができるというメリットがあります。順に要素を広げていくことで、検討漏れを防ぎ、あらゆる方向から問題を追究したり、可能性を探ったりすることができます。
ただし、ロジックツリーは枝の広がりが不足していたり、本筋からずれた論理的でない枝を作ってしまったりすると、うまく機能しません。このようなことが起こらないよう、会議で使う場合は、司会進行役がうまく発言を引き出していくことが大切です。
会議の場では、複数の人が意見を述べるため、議題を意識した発言をしているつもりでも、いつの間にか本題からそれてしまったり、別の人の意見に引きずられて、思わぬ方向に話が展開してしまったりすることもあります。そんなときにロジックツリーを利用することで、そもそも何について議論しているのかをはっきりさせて、それぞれの問題について個別に解決策を話し合うことができるようになります。
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