「ブレスト」は「ブレインストーミング」の略称で、会議などで参加者が自由に意見やアイディアを出し合うことで、新しい発想を得ようという試みのことです。ところが、ブレストを行っても、思うような成果が得られない場合もあります。このようなブレストの失敗は、いったい何が原因で起こるのでしょうか。改善策とあわせて考えてみましょう。
ブレストの目的
ブレストは、下記の記事でもご紹介したとおり、参加者が積極的にアイディアを出し合うことを目的として行われます。
>>ブレスト?オリエン?キックオフ?会議の種類は目的に合わせたスタイルを設定しよう
つまり、ブレストが失敗したというのは、「アイディアが思うように出なかった」「同じような意見しか出なかった」「建設的な意見が出てこなかった」という状態を指しているのです。
どうして、このような状況が生まれてしまうのでしょうか。
ブレストがうまくいかない理由は?
ブレストがうまくいかない理由には、次のようなことが考えられます。
- ・質問が悪い
- ブレストの多くは、「〇〇について意見を述べてください」「〇〇するためにはどうすればいいですか」というように、質問に対する答えという形で意見を募ります。
しかし、質問が答えづらかったり、具体案を出すには向かなかったりするものである場合、いい意見やアイディアは出づらくなってしまいます。
- ・立場の強い人が参加している
- チームリーダーや営業成績のいい人など、ブレストの場において影響力の強い人が参加している場合、その人の意見にほかの参加者が追随してしまい、新しい意見が出てこないことがあります。
- ・参加者が萎縮している
- 静まり返った会議室で一人ずつ意見を述べるということに、プレッシャーを感じてしまう人もいます。参加者の中に萎縮している人がいると、その人からは自由な意見は出てこないでしょう。
- ・参加者の気が散っている
- ブレスト中にほかのことを考えていたり、気が散っていたりすると、いい意見は出ません。参加者全員がみずから議題について考え、発言していくことが大切です。
ブレストの効果を高めるために
充実したブレストを行うためには、人数や発言ルールを見直すことが大切です。
・ブレストの参加者を見直す
立場の上下がない、同じ目線で話し合える社員4~8人で行うのが基本です。人数が多すぎると一人ひとりの発言意欲が低下してしまうおそれがありますし、少なすぎても、出される意見が偏ってしまう可能性があるからです。
・ブレストのルールを再確認する
ブレストは、「アイディアを出し合う」ことが目的で、議論することが目的ではありません。そのため、他人の意見に対する反論や批判は行わないようにしましょう。出た意見に対して議論をするのは、ブレストの目的から外れる行為です。
・発言を引き出す工夫をする
質問は、回答しやすい形で行いましょう。いきなり結論を出そうとするのではなく、結論を出すために必要となる身近な事柄について質問するのがおすすめです。
例えば、「残業を減らすにはどうすればいいか」を考えたい場合、そのまま問いかけるのではなく、「業務遂行上、不便に思っていること」「無駄な時間だと感じること」「業務効率を上げるためにしていること」などと質問します。
また、アイスブレイクを行ったり、外部スペースで開催したりするなど、環境や気分を変えるのも効果的です。
・直接発言しなくてもいい環境を作る
発言が活性化しない場合は、ツールを使って、発言せずに意見を出し合うことも検討してみましょう。付箋を利用したアイディア出しについて、下記の記事でご紹介していますので、参考にしてみてください。
>>「口を閉じたままアイディアを出す」ことで会議が変わる【スマート会議術第7回】
ブレストは、あくまでもたくさんのアイディアを出し合うためのものです。議論の場ではないということを理解して、批判を禁止したり、活発に意見を出しやすい環境を整えたりするなど、参加者が意見を出しやすい環境を整えましょう。
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