そこで種類や開催目的別に、会議進行がスムーズになるポイントやコツをご紹介してきたいと思います。
アイデア出し、議論、ブレインストーミング進行のコツ
アイデア出しのためにブレインストーミングというスタイルでミーティングをおこなう場合、進行役はファシリテーターとしての役割を強く求められます。ブレインストーミングのゴールはたった一つの結論ではりません。まずは「質より量」を重視し、多くのアイデアや意見が参加者から出てくるように場作りをします。さらに常識的な発想から飛び出したアイデアが出るような空気作りも大切になります。
これを実現するために、ミーティングの冒頭でグランドルールを設定し参加者全員へ周知することが、ファシリテーターの最初の仕事です。ブレインストーミングのグランドルールとしては、つぎの4つが有名です。
批判しない
自由に発言する
質よりも量を重視する
アイデア同士を結合する
グランドルールの確認をしたら、つぎに何について考えるかというテーマや定義、背景にあるコンテキストについて時間をとって議論します。たとえば「新商品のアイデア出し」というテーマが設定されていた場合、「なぜ新商品が必要なのか」という根本的な認識が共有されている必要があります。もしかすると、「新商品が必要だ」という結論自体を見直さなければならないかもしれません。
- アイデアのまとめ作業も進行において重要
- その後に、新しいアイデアを出し合い、探求していきます。アイデアが出尽くしたとファシリテーターとして判断したら、どのアイデアをグループとして採用するかを決めるまとめの作業に入ります。ただし一回のブレストでアイデアが出尽くしてまとめの段階に入れるかどうかは、テーマの大きさや複雑さにもよります。必要があれば次回までの課題の設定をし、その日のミーティングを閉める場合も出てくるでしょう。
アイデア出しの場面ではミーティングの活性度を判断して、ステップラダー法、ブレインライティング、リバースブレインストーミング、ロールストーミングなどの手法を適用していくこともファシリテーターとしての腕の見せどころになります。
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報告、共有会議進行のコツ
状況報告や情報共有を目的とした会議で、進行役がもっとも重視すべきことは効率です。決められた時間のなかで必要な情報をきっちり引き出して共有できたかどうかで、会議の成否がはかられるからです。
そのため、会議の冒頭でアジェンダを提示して、内容と時間割りについて決められたとおりに進行していくことを参加者全員に再確認することが大切になります。
会議を進めていくなかでは、タイムスケジュールの管理に常に気を配ります。発言が長引く人には要約するとどういう話になるのかを促したり、発言の焦点がズレる場合にはカットインをして軌道修正を求めたり、コントロールを的確にしていくことが進行役の重要な役割です。
- 報告、共有の先まで見据えた進行が大切
- 単に状況報告や情報共有をするだけでは、わざわざ会議を開く意味はありません。重要なことは、会議で知り得た状況や情報をもとに、どのような行動をとるのかを導き出すことです。進行役は、参加者が言い放しで終わらないように、発言に対して「So What?」という投げ掛けをして、ネクストアクションを具体的にしていくことを徹底する必要があります。
最後に会議のなかで決められたやるべき行動について内容と期限を再確認すること、次回の会議の日程等についての確認をすることを進行役として欠かさずに行いましょう。
意思決定会議進行のコツ
意思決定を目的とした会議で、進行役や最も重視すべきことは具体的な結論を導くことです。そのために、会議の冒頭で決定すべき議案と決定方法について、参加者の認識を統一しておくことが大切です。
意思決定会議の進め方のスタンダードは、議案について担当部署から状況や背景の説明をしたうえで、「だからAという施策を実行したい」「AかBという施策を実行したい」という提案があり、それをうけて意思決定者が採択するという流れになります。
- 結論までのプロセスの組み方を意識しよう
- 進行役としては、意思決定段階に入る前の議案説明のタイムスケジュール管理をきちんと行うこと、意思決定対象についての理解が十分に得られるように質疑応答の時間を設けること、最後に何をどう決めて欲しいのかを意思決定者に念押しをするなどのプロセスを滞りなく行う必要があります。
重大な意思決定会議の進行役は部課長クラスが務めることが多く、若手の社員がすることは少ないでしょう。仮に任されることがあった場合には、経営陣を前に怯むことなく的確なコントロールをすることが大切です。
ファシリテーションの基本、各会議に共通の進行ポイント
ファシリテーションの基本として最初に大切なことは、会議の目的をきちんと理解することです。ここまで見てきたように会議のタイプによって進行のスタイルが変わるため、今回の会議がどのような性格なのか、最初に間違いなく把握しておくことが最重要ポイントです。
実際に会議が始まったら、目的に応じて場を活性化することにも注意を払います。参加者の態度や発言内容を確認しながら臨機応変に発言を促したりして、誰かの独演会になったり沈黙が支配する会議にならないようにしていきましょう。
結論が必要な会議では、どのタイミングで議論を収束に向かわせるかという判断をすることもファシリテーターとしての重要な役割になるでしょう。
基本を押さえつつ、場数を踏んで臨機応変さを身につけていこう
ファシリテーションには基本があるので、最低限守るべきことは愚直に実行する必要がありますが、同時に優秀なファシリテーターは臨機応変さを持っています。マニュアルどおりに進めるのではなく、その場の雰囲気を敏感にくみ取って、会議毎の目的をきちんと達成できるように、ケースバイケースで合いの手を上手に入れていくことが最終的には求められます。
そのためには、習うより慣れろでファシリテーションの機会をたくさん持てるように自ら行動することが大切になるでしょう。
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