【マネジメント研修】意味のある研修にするために考えるべきこと

【マネジメント研修】意味のある研修にするために考えるべきこと

企業がおこなうさまざまな研修の中で、「マネジメント研修」とはどのようなものなのでしょうか。マネジメントという言葉は何となく理解できても、実際の業務で役立てるためには、どう活用するべきか気になる方もいることでしょう。

そこで今回は、マネジメント研修の内容や目的、対象者、種類について解説します。研修はただ実施するだけでは意味がありません。研修の成果を上げる方法についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次
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マネジメント研修の目的と対象者

まずは、マネジメント研修は何のためにおこなわれるのか、その目的と参加対象者について解説します。

参加対象者は管理職
企業におけるマネジメントとは、一般的に「経営管理」のことを指します。よってマネジメント研修は、企業の経営の一端を担う立場として必要なスキルを身につけるための研修といえます。
このマネジメント研修は、管理職研修や管理者研修と呼ばれることも多く、参加対象者は部長・次長・課長など、いわゆる管理職全般が一般的です。
マネジメント研修の目的
管理職といえば、経営層と部下の間をつなぐ大切なパイプ役で、その業務は多岐にわたります。上司の指示を聞きながら部下のマネジメントをし、かつ自分自身もプレイングマネージャーとして忙しく動き回ることも珍しくありません。
マネジメント研修の目的は、管理職として必要なコミュニケーション力や行動力、リーダーシップ力などを身につけて、企業パフォーマンスの向上に貢献することです。管理職のポジションはさまざまなスキルを身につける必要があるので、マネジメント研修のメニューは、多くの企業が豊富に用意しています。

マネジメント研修の方法と種類

マネジメント研修には多様な実施方法や種類があり、社員の状況や立場によって内容が変わってきます。

マネジメント研修の実施方法
【既存のプランに申し込む】
研修提供業者は、役職や職種、テーマ別など、さまざまな研修メニューを独自に用意しています。提供業者の既存プランは、実施場所や募集人数、日時が指定されていることがほとんどなので、条件に合えば申し込みをおこない、開催要項に従って研修を実施します。
【自社に合わせたプランを立てる】
研修提供業者に委託して、自社に合った研修プランを組むこともできます。開催場所は自社の会議室でもいいですし、スペースが不足する場合は、外部の貸し会議室などをレンタルするという方法もあります。
【eラーニング研修】
eラーニング研修は、インターネット環境を利用しておこなう研修です。参加者はパソコンやスマートフォンなどを通して好きな時間と場所で受講できるため、忙しい管理職でも参加しやすいというメリットがあります。
一方で、インターネット環境によっては映像が見づらいなどのデメリットも発生しやすいといえるでしょう。
マネジメント研修の種類
管理職になったばかりの人と、すでに管理職の経験が何年もある人とでは、研修を受ける目的や必要な内容が変わります。
【新任管理職研修】
一般職から新たに管理職についた人向けの研修です。一般職の時のように与えられた仕事をおこなうだけではなく、経営者の視点からものごとを判断・実行する力が求められます。
新任管理職研修では、まず管理職の役割を理解し、求められる能力やスキルについて学ぶほか、部下の育成方法や課題解決方法についてなどを習得します。
【既存管理職研修】
すでに管理職として働いている社員向けの研修で、さらなるステップアップを目的に実施されます。研修のテーマも細かく分類され、経営戦略や組織の活性化、コミュニケーション力の向上、コスト管理や問題解決の手法、人材活用に関することまで、メニューは多岐にわたります。
【上級管理職研修】
上級管理職ともなれば、次世代リーダーとしての飛躍に向けた研修がおこなわれます。経営戦略を含めた組織マネジメント力の強化や、問題解決力の向上のほか、企業を取り巻く環境の変化に対応できるよう、国内外の政治や経済についてなども研修メニューに含まれることがあります。

マネジメント研修を成功させるポイント

マネジメント研修で陥りがちな落とし穴として、「研修内容が実務にほとんど活かされていない」ということが挙げられます。これは研修すべてにおいていえることですが、研修は実施することが目的なのではなく、参加者が研修で得た知識やノウハウを実践し、会社の利益につなげてこそ意味があります。
せっかくの研修を無駄にしないために、次に挙げるいくつかのポイントを押さえておくとよいでしょう。

研修の意図の明確化
参加者が研修の意図をよく理解していないと、「時間の無駄だ」「受ける意味があったのか」といった不満が残りやすく、生産性のない研修になってしまいます。
事前に研修に参加する目的と、今後どうなってほしいのかについて、参加者に明確に伝えておくことが大切です。
目的に合った研修を選ぶ
先に述べたように、一口に「マネジメント研修」といってもさまざまな種類があります。参加対象者の現在の社内ポジションはどうか、今後どのような立場になってほしいのかを見極め、目的に合った内容の研修を企画・実施しましょう。
受けっぱなしで終わらせない
研修を受けた直後は、参加者はたくさんの知識を習得したつもりになっているでしょう。しかし、そこで満足してしまっては意味がありません。習得内容を業務に活かせていなければ、研修は失敗したのも同然です。
企業は参加者に対して、研修内容を振り返るようなアクションを起こす必要があります。
研修内容の定着度を確認する際におすすめなのが、アメリカの経営学者カークパトリック博士が提唱する「カークパトリックの4段階評価法」です。
・レベル1 Reaction(反応):研修満足度の評価
・レベル2 Learning(学習):学習到達度の評価
・レベル3 Behavior(行動):行動変容の評価
・レベル4 Results(業績):業績向上度の評価
レベル1とレベル2では研修についてのアンケート調査をおこない、その後レポートなど、研修で得た知識やスキルの習得度をテストします。
レベル3とレベル4では、研修により本人の行動に何らかの変化があったか、行動変化が業務に反映されているかということを評価します。
このように研修の振り返りをおこなうことで、参加者の研修内容に対する定着度が上がります。企業にとっては、本当に研修が役立っているのかどうか、今後の実施について検討する目安にもなります。

まとめ

マネジメント研修は、企業の中枢を担う管理職を対象とした研修です。チームをまとめる、上層部の意向をくみ取るなど、多くの能力を求められる管理職というポジションに対して、目的に合わせてさまざまなアプローチをします。

管理職にはさまざまな立ち位置があるので、初級・中級・上級など幅広い研修コースが必要になります。そして研修内容の定着度を上げるためには、参加者が研修の目的を明確に理解し最適なメニューを受けることが重要です。実施後は必ず振り返りもおこない、業績向上に直結するような研修成果を目指しましょう。

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