多くの人が参加する会議の場では、なかなか自分の意見が言いづらいと感じている人もいるでしょう。特に、誰かの意見に対して反論がある場合、「こんなことを言っていいのだろうか」「言わなくてもいいのでは」などと、発言をためらってしまうことがあるかもしれません。
しかし、会議を充実したものにするためには、こうした反対意見を積極的に出していくことも大切です。角が立たないように反対意見を伝える方法や、会議中に反対意見が出たときの対処法について考えてみましょう。
反対意見の重要性
結論ありきでは、会議を行う意味がありません。さまざまな人が意見を出し合い、それに基づいて結論を出すからこそ、会議に意味が生まれるのです。
以前、「会議で意見の有効性を高める方法」という記事で、次のようなポイントをご紹介しました。
・会議に参加しながら何も発言しないのでは、出席する意味がありません
・会議に出席しながら発言しない人は、評価されません
反対意見であったとしても、積極的に発言し、意見を述べることが大切です。
ただし、発言者に対する個人的な敵対心や感情的な反論は、会議を混乱させるだけです。反対意見や異なる視点からの意見を述べることと、個人的な文句や相手をおとしめるための発言をすることとは、まったく違うということを覚えておきましょう。
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反対意見は言い出しづらい
先ほど、「会議において、反対意見であっても発言することは大切である」ということをご説明しました。しかし、積極的に発言できる人であっても、賛同する意見やまえの発言を発展させていく意見に対して、ほかの人の意見に反対するのにはためらうことがあります。
なぜなら、相手の意見に反対することで、気分を害してしまうのではないかと感じたり、反対意見に誰も賛同してくれず、会議を無駄に長引かせていると思われるかもしれないと、不安に感じたりするためです。
会議という公式の場において反論するということは、相手に恥をかかせたり、その後の関係悪化を招いたりするリスクがあります。
こうした問題が起こらないような、穏便な反対意見の伝え方について考えてみましょう。
反対意見の伝え方
反対意見を伝える際に、一番してはいけないことは、相手の意見を全否定することです。
「〇〇さんは××とおっしゃいましたが、これは間違いです。なぜなら~」という話し方をしてしまっては、相手に恥をかかせますし、自分への心証を悪くしてしまうでしょう。
そこで、まずは相手の意見を認めることが大切になります。
相手の意見の一部に賛同できる場合、まずはそれに対して「賛成である」という立場を示しましょう。その上で、「それを達成するためには、〇〇さんのおっしゃった方法のほかに××という方法も考えられます」などと、別の提案をするようにします。こうすることで、相手の手法に対する反論ではなく、相手の目的に対する違う提案という形に、発言の性質を変えることができるのです。
もし、相手の発言に賛同できる部分がなかった場合は、もう少し発言を広くとらえて、会議の目的について再確認をしてみましょう。
会議を行うことで達成したいゴールは、参加者全員が同じはずです。ですから、それを再確認して、「〇〇さんも、自分も、同じ目的を持っている」という立場を表明します。これは当たり前のことですが、「自分はあなたの敵ではない」ということを伝えるためには効果的です。
その上で、相手の発言を認め、「確かに効果的ですが、〇〇という懸念点があります。××としてみるのはどうでしょうか」といった形で、代替案を提案してみてください。
上司に反対意見!?伝え方のポイントは?
反対意見を伝えたい相手が上司だった場合、同僚や部下とは違ってさらに気をつかうことになりますね。上司に反対意見を述べたいときは、次のポイントをおさえておくとよいでしょう。
- 相手の立場になって考える
- ただでさえ良い気分ではない反対意見について、部下からストレートにいわれると上司の立場がなくなってしまいます。「もしも自分が上司の立場だったら…」と想像し、少しオブラートに包んだ伝え方をするのがおすすめです。
やんわりとした言い方にすれば、「上司を立てて気をつかってくれてるんだな」と、配慮の気持ちを汲み取ってもらうことができるでしょう。
- お伺いをたてる
- 前述のように相手を全否定することはNGですが、上司の場合はなおさらです。反対意見に対して、仮に相手が「一理あるな」と思ったとしても、上司のプライドが邪魔をして素直に認めない可能性もあるでしょう。
せっかく意見するのなら、正しく評価してもらいたいですよね。上司に意見をする場合は、「私の考えは少し違うのですが、もしよろしければ聞いていただけませんか?」と、お伺いをたてる切り出し方がおすすめです。
- くどい言い回しに注意
- 気をつかうあまりになかなか本題に入れず、前置きが長くなってしまうこともあるでしょう。しかし、くどい言い回しは相手をイライラさせてしまいかねません。使え方はソフトに、且つ、言いたいことは要点を抑えて話すようにしましょう。
- 言い回しをアレンジする
- いい方がひとつ違えば、伝わり方もずいぶん違ってくるもの。例えば、「早く決めていただけませんか?」より「もう少しかかりそうでしょうか?」の方がよいですし、「大雑把ですね」ではなく「大胆ですね」と言う方が、相手の顔を潰すことなく、印象がいいでしょう。
まとめ
会議で反対意見を伝えるためには、「反論」の持つ攻撃性をなくすことが大切です。相手と喧嘩をしたいというわけではなく、別の提案があったり、違う意見を持っていたりするだけであり、あくまでも目指すところは同じであるという姿勢をアピールしていくことで、発言を和らげることができます。
しこりを残さずに会議を活性化させるためにも、上手な反対意見の伝え方を知っておきましょう。
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