リモートワークが普及する中、オンライン会議でのマナーに対する関心も高まっています。
本記事では、オンライン会議における上座・下座の必要性について、社内で実施したアンケートを基に考察し、その他、押さえておくべき基本的なマナーもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも上座・下座とは?
上座は、目上の方や年長者をお迎えするための「良い席」とされ、下座は通常、立場の低い人が座るべき席とされています。
お客様との会議や打ち合わせにおいては、このような席次を考慮し、座る場所を選ぶことがマナーとされています。
決して会議室に入った順番で座ることのないように注意しましょう。
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オンライン会議にも上座下座は存在するのか
近年、リモートワークが一般化し、社内会議やクライアントとの打ち合わせもオンラインで行う企業が増えてきていますが、オンライン会議においても上座・下座のような席次マナーは存在するのでしょうか。
どれくらいの人がオンライン会議に置いての上座・下座を意識しているのか、社内アンケートを実施したので、その結果を紹介します。
アンケート調査:オンライン会議で席次を気にしている人の割合はどれくらい?
日常的にオンライン会議を利用している人はどの程度、参加者の画面配置を意識しているのでしょうか。
自社で行ったアンケートを基に、オンライン会議での席次を意識している人の割合についてご紹介します。
Q1オンライン会議で「上座」「下座」の概念はあると思いますか?
ある:0%
ない:100%
Q2オンライン会議の際、参加者の画面上の配置で気にしていることはありますか?
(上司やお客さんが自分より上になるように画面を配置するなど)
ある:0%
ない:100%
Q3オンライン会議において、上司や目上の方を敬うために参加者の画面上の配置を意識することは重要だと思いますか?
非常にそう思う:0%
少しは気にした方が良いと思う:8%
あまりそう思わない:67%
全くそう思わない:25%
Q4これまで出席したオンライン会議で、参加者の画面の配置に関して何か指示もしくは指摘された経験はありますか?ある場合は具体例も記入ください。
ある:0%
ない:100%
Q5オンライン会議での入退出の順番は意識していますか?(例:上司やお客様より先に入出、退出しないようにしているなど)
はい:83%
いいえ:17%
ほとんどの人がオンライン会議で上座・下座を意識していない
アンケートの結果、すべての回答者がオンライン会議で上座・下座を意識しておらず、またその点について指摘を受けた経験もないことが分かりました。
しかし、画面上の配置を多少は気にした方が良いと考える声も一定数あり、上座・下座までは意識しないものの、上司や先輩に対する配慮を見せる傾向があるようです。
さらに、画面の配置については気にしないが、入退出の順番を意識しているとの回答が多く見られ、「お客様との会議では、なるべく早めに入出するようにしている」「上司や先輩が退出した後に自分も退出するように心掛けている」といった意見がありました。
結論、オンライン会議において上座・下座は気にしなくてもよい?
アンケートの結果から見ると、オンライン会議において上座・下座といった配置を気にしている人はほとんどいないことがわかりました。
また、多くのWeb会議ツールは画面配置を自由に動かせないものが多く、日本特有の上座・下座といった概念に対応していないのが現状です。
それでも席次を意識したい場合は、位の高い人から先に入出し、位の低い人が後から入出することで画面の下に位置するようにする必要があります。
しかし、それでは手間がかかる上に、そもそもマナーとは相手への気遣いであり、相手を心地よくさせるために行う行動なので、面倒なプロセスになってしまっては、かえって相手の迷惑になってしまうでしょう。
したがって、会議をスムーズに進行するためにも、オンライン会議においては席次を過度に気にする必要はないという結論に至ります。
オンライン会議で覚えておくべき最低限のマナーをマスターしよう!
オンライン会議において、上座・下座までは気にする必要はないという結論に至りましたが、最低限守るべきマナーは存在します。
これからオンライン会議を行う方や、普段オンライン会議でのマナーを意識していなかった方は、是非この際に意識するよう心掛けてみましょう。
1.相槌をするよう意識する
オンライン会議では実際にその場にいるわけではないため、他の参加者のリアクションが分かりにくいことがあります。
必ず守らなければならないマナーではありませんが、相槌を打ったりリアクションを示すことで、話している人に安心感を与えることができるでしょう。
少し意識を変えるだけで、会議がよりスムーズに進むことがありますので、ぜひ試してみてください。
2.自分が発言しないときは「ミュート」にする
オンライン会議に参加する際、自分が発言していないときはマイクを「ミュート」にしておきましょう。
マイクがオンになっていると、声を発していなくても周囲の音を拾ってしまい、その結果、話し声や雑音が響いて発言者の声が聞こえづらくなることがあります。
多くのオンライン会議ツールでは、参加時にマイクがデフォルトでオンになっていることがあるため、意図せず音声が入ってしまうこともあります。
会議開始時は、自分のマイクの状態を必ず確認するようにしましょう。
これにより会議がよりスムーズに進行し、参加者全員が聞き取りやすくなります。
3.基本はカメラ「オン」に
オンライン会議に出席する際は、特に指示がない場合、基本的にカメラを「オン」にして参加するようにしましょう。
カメラがオフになっていると、話しているときに表情が見えなかったり、参加しているかどうかが分かりづらくなります。
カメラをオンにすることで、参加表明や会議への意欲を表すことにもつながるので、是非心がけましょう。
もしカメラをオフにしたい場合は、その理由を事前に伝えると親切です。
4.逆光にならないようにする
オンライン会議でカメラをオンにする際は、自分の顔がはっきりと映っているか確認することが大切です。
暗い部屋や逆光では顔が見えにくくなり、表情も分かりづらくなってしまいます。
また、背景にたくさんの物がある場所や、人通りが多いカフェなどの様子が映ってしまうと、話の内容を妨げる可能性があります。
こうした場合には、オンライン会議ツールの背景フィルター機能を利用して、背景をシンプルにして注意を分散させないようにすると良いでしょう。
これにより参加者が話に集中しやすくなり、会議がより効果的に進行することができます。
5.退出する際にひとこと添える
オンライン会議から退出する際には、一言「失礼します」や「ありがとうございました」と添えることで、相手により丁寧な印象を与えることができます。
さらに、アンケートでも多くの人が意識しているように、目上の人やお客様より先に入出しない、または後に退出するよう心掛けると、より丁寧です。
こうした配慮が、オンライン会議をより良いものにする手助けとなるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回はオンライン会議に上座・下座は存在するのかについてお話ししました。
社内アンケートの結果ではオンライン会議において参加者の画面配置は気にしなくてよいという結論に至りましたが、気を付けておくべき最低限のマナーは存在します。
互いが心地よい気持ちで会議に臨めるよう、ぜひこれらのことを意識して会議に出席してください。