チャットツールやテレワークの浸透によって、働き方改革、効率化、労働生産性向上の名のもと、日本でもデジタル化の波がようやく大きなうねりになろうとしている。
しかし同時に、一気に加速するデジタル化の波に戸惑う企業が多いのも事実だ。
チャットツールやメール、ビデオ会議、テレワーク…デジタルの発展によって、ビジネスシーンにおけるコミュニケーションの形は大きく変わろうとしている。しかし一方で、私たちは本当にこれらデジタルテクノロジーの恩恵を授かって、効率化、労働生産性の向上に役立てられているだろうか。
山本大平氏は、トヨタ自動車、TBS、アクセンチュアと各業界の最先端で実績を積み重ねてきた経営コンサルタントだが、最も大事にしてきたのは人との出会い、そしてコミュニケーションだと言う。
山本氏はそんなコミュニケーションのあり方を著書『トヨタの会議は30分』で指南する。同書ではコミュニケーションにおいて、あえて「曖昧さ、電話、飲み会、雑談」といった「アナログ的」なものに価値を見出している。山本氏は、なぜデジタル社会においてあえて「アナログ的」なコミュニケーションを重視するのか。その真意を伺った。