資料作成の本といえば、「パワーポイントできれいに見せるデザイン」「図表のわかりやすい使い方」「一枚で収める企画書」「色使いのテクニック」など、資料の見栄えを解説したものが大半だ。しかし、『世界で一番やさしい資料作りの教科書』はそんな小手先のテクニックには一切触れていない。なぜならそれは資料作りにおいて枝葉末節なことだからだ。
では資料作りの本質とは何か? それは「資料を通して何を伝え、誰に伝え、何をしてもらいたいのか」という資料作りの目的が明確かどうかである。そして、本書が入社4年目女子の鈴川葵を主人公にした小説仕立てになっているのも、資料作りにおいてストーリーがいかに重要であるかを示すためである。
では、なぜ資料作りにはストーリーが必要なのか。ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズのコンサルタントである、著者の榊巻亮氏にその理由について語ってもらった。