かつて、日本の企業は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」とも言われ、世界経済を牽引する存在だった。
そして、その原動力となったのが、集団合意制やQC(品質管理)活動だ。しかし、それは昭和の時代の産物であり、「失われた20年」を経たいま、日本は世界のナンバーワンどころか、三流国へと沈みゆく危機的状況にさえある。
GDPは中国に抜かれ、労働生産性は、OECD加盟36カ国中20位、主要先進7カ国で最下位の状況が続いている。
なぜ、日本の労働生産性はここまで低くなってしまったのか。京都大学で鞭を執る末松千尋教授は、「官僚主義と大企業病の蔓延が組織力の弱体化を招いた」と警鐘を鳴らす。そして、そんな企業の変革のカギを握るのが会議だとも言う。
世界25カ国以上の企業文化や会議を調査・研究してきた末松教授に、日本の企業が抱える問題と、その解決の糸口についてお話を伺った。